第928回 キャパの小さな店を雑誌で煽るな、カーマ 1

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  • 2006年3月21日(火)
昨年カレー料理が一時的に注目されました。
雑誌などで、カレー屋特集が結構組まれていたと記憶していますし、
スープカレーなるものも一時期ブレイクしました。
本場のカレーと違って、日本風のカレーは、
老若男女問わず好まれる料理だと思うのですが、
ラーメン屋や鮨屋ほどその店数は多くありません。
客単価が千円以下の、腹具合も一杯になる、
まさにランチにぴったりな料理ですし、
結構造り置きできる調理だと思うのですが、
カレー専門店の数は増えているとは思えないのです。
ランチにはもってこいですが、ディナーには向かない料理。
合わせるお酒も限られるというか、合わせるのが難しいので、
客単価を上げられず、
夜の営業が厳しいのもその原因の一つかもしれません。
ラーメンは宴会の後でも小腹が空いたら食べられるでしょうが、
カレーはちょっと難しい。

そんななか、カレーでなぜか有名になるバーが
時々雑誌に取り上げられます。
まことに不思議な現象です。
友里流に言わせていただくと、ただの「意外性」なだけ。
オフィス街のスタンドカレーの店で昼にそのカレーを出したら、
評判をとるとは思えません。
フレンチの裏メニューだったカレーを表料理として扱い、
銀座に進出してしてきた「ラ ソース 古賀」。
フレンチでたまに常連などに出していたから、
意外性で評判になっただけだったということを、
古賀氏やそのスポンサーは、
現状の集客状況からようやく理解されたと考えます。

ところで、ネタ不足解消と取材費削減を狙っているのでしょうか、
あの山本益博氏も昨年からカレー専門店の宣伝にご熱心なようで、
この猿楽町のカレー専門店「インドカレー カーマ」も
かなり力を入れて宣伝していました。
神保町駅から徒歩10分ほど、
三省堂の横を入った街場の、カウンター6席、テーブル2卓、
夫婦で営業している小さなキャパの店です。

<明日につづく>