第36回 初訪問、バル レストランテ ミヤカワ

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  • 2003年6月23日(月)
<事前情報>
1.山本益弘氏、犬養裕美子氏お勧めのスペイン料理
2.タパスなどの小皿の他、肉、パエジャともに一押しらしい
3.六本木ヒルズの開店で予約が取りにくい

<感想、他>
立地条件
麻布十番駅から六本木ヒルズ ゲートタワーへの途中。
人の流れは期待できます。徒歩10分チョイ。

外観・内装
古めかしい木の扉の外観で、いかにも「バル」といった感じ。
店内は思ったより狭く圧迫感があります。4人掛けが2卓、
2人掛けが7卓、カウンターは6席で、
当然カジュアルな内装です。
テーブルクロスはありません。
リネンではなく紙ナプキンが置かれています。

料理
大きく分けて4種。冷たい前菜(小皿)と温かい前菜(小皿)が
10種ほど。800円から1500円くらい。
メインとして魚や肉が5種、2500円前後で
あとはパエジャ系(3400円)が数種です。
ここでの頼み方は、2名で前菜を3~4種、
メインを1皿、そしてしめにパエジャをシェアしながら
食べるのが一般的だそうです。
驚いたことにマダムの口上では、
「シェフはパエジャに力を入れていません。
ガスパッチョと仔羊に力をいれています。」
正直に言ってもらうのは有難いのですが、
料理も先入観に左右されがちです。
力を入れていない(手抜き?)のパエジャに期待は持てません。
食材費はそんなにかからない割に値段は高いのに。
すべてがお勧めと言われるのもなんですが、
2つしか力を入れていないといわれるのもいかがなものか。
仔羊も人によって好き嫌いがありますから、
頼むものがなくなる場合もありますね。
店が言いたかったのは
「スペイン料理はパエジャだけではないですよ。
パエジャは単なる地方料理で、ほかにもお勧めがあるんです」
ということではないのでしょうか。
誤解が生じるマダムの説明は改めたほうがいいでしょう。
肉は仔羊のほかに、流行のイベリコ豚などもありました。

ワイン
リストがありません。
カウンターに所蔵している
ワインの見本を値札と一緒に立てています。
客はいちいちカウンターまで行き、
シェフが出てきて説明を受けてからオーダーするわけです。
その間、厨房はシェフ不在になります。
ただし、前菜系は造り置きがほとんどのものですから、
影響はないでしょう。

サービス
マダム以外の2人のスタッフがあまり機能していません。
ワインも抜栓はしてくれますが、
最初からテーブルへぽんと置かれるだけで、
注ぎは客自身でやらなくてはなりません。

その他
予約の際、混み合っていたのか営業時間中なのに
「予約台帳を見る暇がない、23時以降にかけなおしてくれ」と
いわれたことがありました。
ずいぶん高慢な態度だと憤慨しながらも
23時過ぎまで待ってかけたら、「その日は一杯でーす」と
断られたのには頭に来ました。
改めて別の日に予約の電話をかけた時は、
普通時刻でオッケーだったのですが。

<結論>
1.ここではガスパッチョ以外は
  確かに傑出した料理に出会わなかった。
  可もなく不可もないといった料理に感じてしまったのは
  マダムの口上による先入観からか、それともシェフの実力か。
  味が薄味。
  豚にしても凡庸な味。バスク料理屋の「ローブリュー」の
  ほうがはるかにインパクトはある。
2.カジュアルな雰囲気、インパクトない料理、の割に
  ワイン(8000円くらい)1本で、
  2人で3万円を越えてしまった。
  立派なフレンチ並。高くてCPはよくない。
3.仮にもう一回行くとしたら、仔羊を頼むであろうが、
  イカ墨パエジャも確かに見た目の割に印象に残らない。
4.客単価は1万円くらいにして欲しい。
  マスコミに頻繁に出ているが、
  そう期待はしない方がよいでしょう。