グルメバトル-前代未聞の飲食店評価
著:友里征耶/J.C.オカザワ
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シェフ、板長を斬る悪口雑言集(2)
著:友里征耶
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シェフ、板長を斬る悪口雑言集
著:友里征耶
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日刊ゲンダイ 連載コラム
   第6回 実力のない店をここまで煽って良いものなのか

友里が新店の情報源に活用している雑誌に「東京カレンダー」があります。店宣伝に徹した編集方針ですが、その中でもあまりに不自然に宣伝されていた2店を取り上げます。
「クルック キッチン」
ミスチルの櫻井氏がプロデュース、和食「かんだ」の神田氏がディレクションに就任し、オープンまで1年にわたってその立上げ経緯を宣伝していたフレンチです。「環境と人にコンシャスな素材」という大仰なコンセプトですが、なぜか諸橋シェフの経歴紹介がない。神宮前の奥まったビルの1階で、レショプションなど無駄なスペースもある大箱。全体に木を意識したというホールですがテーブルががたついてチープ感丸出しです。グラスシャンパンはソムリエの知人が造ったロゼが1種とのことでしたが、味わいがあまりに甘く軽いのでボトルを確認したところ、コルクではなく王冠タイプのもので、ラベルにはシャンパーニュ表記はしておりません。ただの発泡酒ではないか。これでは「偽装シャンパン」です。恐らくスタッフは、シャンパーニュの定義もしらないド素人なのでしょう。このスパークリングがボトル6千円というのも高すぎです。料理は4800円と6千円のコースですが、メインの食材は部位の違う豚が3種に牛くらいとまったく選択肢がありません。野菜は豊富でしたが、アミューズや前菜も含めて調理技術はまったく未熟。煽り雑誌なのにシェフの経歴を紹介しない理由が料理を食べてわかりました。
「のり寛」。巻頭5頁つかった紹介記事で特別扱いされていた店。祐天寺から徒歩10分、駒沢通り沿いの周囲から浮いているデザイナーズマンション1、2階部分を隠れ家風に改造しています。しかし、無理に造ったアプローチや内装は普請が安く、元がブティックだっただけに不自然。2階にはメインカウンターの他、2席だけの隔離されたカウンターがあるのはどういうコンセプトなのか。料理長は吉兆創業者・湯木貞一氏の直弟子との触れ込みですが、1万6千円のコース料理は、地味な八寸、バランス悪い出汁のお椀と吉兆の面影を感じません。同じ吉兆グループから独立した京都の「未在」とは次元が違いました。かなり前に禁猟になったはずの「甲箱蟹」など食材にも疑問、〆のグリンピースご飯にもがっかりです。5頁ぶち抜きの掲載でしたが、客は他に1組のみ。大通りに面した派手なマンションで対面はガソリンスタンド、この環境で隠れ家風のコンセプトは、料理が期待できないだけに間違いでしょう。

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