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2008年04月03日

「豚組 しゃぶ庵」からのメール掲載について

3月29日のブログで予告しました「豚組 しゃぶ庵」の経営会社社長からのメール掲載ですが、3/29に公開用のものをいただいております。ただ、ちょっと事情がありましてすぐに公開するのをやめ、来週の月曜日に掲載する予定にしております。ご本人にも「来週になる」との了解を取りましたのでここに報告させていただきます。
かなりの長文でありますので、まずは無修正で公開、翌日にそれを受けての私の考えなどをアップしたいと思っております。

2008年01月28日

GOETHE(ゲーテ 幻冬舎)のミシュラン批判を読んで その1

先週ちょっと触れました「ゲーテ」の「日本人を舐めるな!ミシュラン」。
文藝春秋1月号に掲載された「驕るな、ミシュラン」(友里征耶)と方向性はまったく同じのようです。要はミシュラン自体の調査力、能力、そしてコンセプトがまともではないというものです。発売後にやっとミシュラン批判をするライターたちもでてきましたが、私と違ってツメの甘いものが多く読み手に取ってはっきり分からないもの多かっただけに、社を挙げてのミシュラン批判をする幻冬舎には感心しました。
今週はこの企画につきまして考えてみたいと思います。

まず今日は、「ミシュラン格付け方法」5つの謎

1、匿名調査への疑問です。フランス人の客がほとんどいない店に突然やってきたら誰でもわかる。調査来店前にミシュランから「後日調査員が匿名で行きます」との通告してくるのはおかしい。

「気合い入れて準備しろ」と言っているようなものではないですか。これでは本当の意味での「匿名調査」ではないですね。
1つ星「すずき」で最初から日本人調査員が身分を明かした情報を書いたことがありますが、そのような「噂」もあると書かれています。
売上を上げることしか考えていないナレ氏、調査の最中からマスコミ露出していましたが、本当に「匿名調査」をしたかったら、1年前から黙って調査員を日本へ派遣するべきだったと考えます。そして突然発売すればいい。
匿名調査なんて形だけ、売れればいい、という姿勢が見え見えであります。

2、欧州人と日本人の調査員では当然基準が異なるので、格付けの合議ではかなりの店で意見が異なったはずである。その場合は再訪するはずだが、そうなると1500店を1年半でまわるのは物理的に不可能だ。

確かに夜しかやっていない店もありますから、一度だけや昼だけの訪問の店も多いでしょう。しかしランチだけで本当の格付けができるとは思いません。手抜き評価であります。

3、ミシュラン世界基準で評価したうことは、NYの「クルマズシ」が1つ星基準ということ。それなら東京の鮨屋は星がいくつあっても足りない。

たしかにそのとおり。和食でも同じことが言えますね。仕入れに差があるので、同じ基準で評価すること自体が無理です。

4、ろくに日本食を食べていない外人が、素材の質や個性、一貫性をわかるはずがない。

私が追記させていただくと、伊藤章良さんも「月刊プレイボーイ」で言っておりましたが、日本人調査員にも疑問。ホテルやレストランでのかなりの年数の実務経験が必要な調査員、それほど食べ歩く暇があったのかということです。
私が何度も言っているように、日本人調査員も自己顕示欲が強いだけでたいした経験と調査力はないと思います。
また料理の「一貫性」。マスヒロさんはじめすべてのマスコミが小野二郎さんの素晴らしさを唱えていますが、「次郎」の半分以上の客は長男の握りを食べているのです。「次郎」に本当に一貫性があるならば、二郎さんの握りも長男と同じレベルということで、まったく矛盾することになります。二郎さんの握りは長男の握るより上ならば、一貫性などまったくないことになります。要は、ミシュランの評価がいい加減なだけなのですけど。

5、3つ星の店でさえ、わざわざ外国から飛行機でやってくる価値を見いだせるか。

これは写真載せてページを稼ぎたく掲載許可をとる方針にしたことで、「掲載拒否」が発生してしまったからです。実力も人気もある店は、一見やミーハー客が増える可能性があるミシュラン掲載を素直に喜ぶものではありません。本当に美味しい店が載らず、格落ちの店しか掲載できなくなったから、わざわざ訪ねてみたい店が少ないのは当たり前のことなのです。

「月刊プレイボーイ 3月号」の4人対談で、山本益博氏が「次郎」の「明細拒否」についてかなりの暴論を展開して「擁護」しています。
いちいちそんな事いう客は行くなと、「3つ星に行くには『あなたも客として3つ星かどうか』という前提があるのに」とまで客や読者を見下した発言。
彼を「品性下劣」と断じた幻冬舎・見城社長も、「あんたにだけは言われたくない」と思っていることでしょう。
対談仲間の横川潤氏、伊藤章良氏、宇田川悟氏のうち誰もマスヒロさんのこの暴言に対して苦言を呈しないどころか、宇田川氏に至っては、「店も客を選ぶ、ということがわかっていない」と追従の発言。
この人たちに一般客、一般読者の目線を期待するのは永遠に無理でしょう。3人ともマスヒロさんに遠慮、気を遣っているのが見え見えですが、マスコミ界での彼の影響力を期待しているのでしょうか。

2007年11月21日

ミシュランガイド東京版を見ました

月曜夜からのマスコミのミシュラン取り上げ、凄いですね。そしてマスヒロさんの便乗露出にはただただ頭が下がります。
しかしパーティに招待されたから取り上げているだけで、世間でどれほどの人がわかっているのか。
先日、新橋・虎ノ門地区という都心の個人書店でミシュランを予約しようとしたのですが、なんと、店のお母さん、息子さんはミシュランというもの自体を知りませんでした。ようやくお父さんがでてきて通じましたが、そのお父さんでさえ「なんかこんど初めて出るんですってねー」ですからね。
本屋さんでこれですから、巷、とくに東京都外の人には浸透していないと考えます。

さて、昨日あるマスコミ関係者の方からミシュランガイド東京版を見せてもらいました。パーティで配られたようです。
手にとって見てビックリ。150店すべて写真入りで、その体裁は普通のガイド本と変わりません。予算などが欄外に小さく出ていますが、欧州版にあるようなスペシャリテの記述がなく、驚いたことに店側の口上というのでしょうか、店側に立ったコンセプト、料理の説明文が載っているのです。斜め読みですが、読んだ範囲では、批評や検証といったミシュラン固有の判断、主張というような文の掲載ほとんどないように感じました。
星の表記がなかったら、ただのガイド本と全く同じ。
これだとますますミシュランの権威が落ちると思うのは友里だけでしょうか。
読者の方が言っておられましたが、最終的な目標は大マーケットの中国か。ナレ氏の暴走オリエント特急の最終駅は上海でしょうか。

2007年08月08日

レミーのおいしいレストラン

先週末に映画を2本見てきました。「トランスフォーマー」は予告編とはまったく違って宇宙からの侵略者の恐怖感のないただのロボットとの友情を絡めた少年冒険もの。それなりに時間を楽しめましたが、昔の変身ロボットアニメを見ているようなものでした。
そしてこの「レミーのおいしいレストラン」。映画館内は子供連れが多かったですが、内容はある意味大人も楽しめるというか、飲食店への真面目なメッセージが込められていると私は思いました。
映画評論ではないので内容その他は省きますが、今は亡き天才シェフ・グストーが発する次のフレーズが頭に残りました。
「真の情熱があれば誰でもシェフになれる」。映画では主人公のネズミがシェフになるのですが、私はこの言葉は今の料理業界への問題提起ではないかと考えます。日本だけではないと思うのですが、この業界、「真の情熱」も持っているシェフがなんと少ないことか。換言すれば、「金儲けに情熱を注ぐシェフ」がなんと多いことか。
映画でもグストー亡きあと店を仕切っている料理長(悪役)が、「グストーブランド」を利用して、冷凍食品、中華食品、ブリトーなどのファストフードの販売に血眼になっている様が描かれておりました。アメリカでも儲けに奔りすぎる料理人や経営者が目立っているのでしょう。
最終的には主人公(ネズミ)と準主人公(料理の下手なシェフ)とその恋人が、ネズミと人間のための小さなビストロ「ラタトゥーユ」をオープンしてハッピーエンドになるのですが、ラタトゥーユを食べた超辛口の料理評論家が「料理を楽しむのを忘れていた」と感激した場面は考えさせられるものがありました。
不当な金儲けなどの邪心のない純粋に料理が好きなシェフの料理を食べると心が洗われるということでしょう。この友里でさえ料理を楽しめるようなシェフが増えてくることを期待するばかりです。(実際は私はその場ではたいてい仲間と楽しんで食べているんですけど)
しかし、この映画の監修、吹き替えを石鍋裕シェフが担当、応援レストランとして提携している店の中にクイーン・アリスがあるのは何かの間違いではないか。完全なミスキャストであります。
質を一切無視した多店舗展開を続けるクイーン・アリスグループ。中華、ヴェトナム、イタリアンから最近は日本料理にまで進出し、地方のホテルの披露宴コース料理のプロデュースまで請け負って稼ぎまくっているこのフレンチシェフに、天才シェフ・グストーのいう「真の情熱」があるとは到底思えません。エンディングにある「ビストロ・ラタトゥーユ」とはまったく重ならないのです。
画龍点晴を欠くというのでしょうか、せっかくよいメッセージをもった良質なアニメを造ったのに、配給会社の安易な戦略がちょっと残念でありました。

※芝浦工業大学教授・古川修氏との訴訟経緯ですが、先方の書面がエライ細かく沢山出てきたのでまだ読み切っておりません。近いうちに骨子をアップさせていただきたいと思います。