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2007年11月30日

出版系はTVと違ってミシュラン批判のオンパレード

しかし同じマスコミでこうも報道姿勢が違うものでしょうか、ほとんどのTVがミシュランガイドの煽り宣伝に徹していたのに対し、発売された週刊誌は女性誌の女性自身も含めて、週刊ポスト、週刊現代、週刊新潮、週刊文春とすべてミシュラン批判でありました。
報道機関でなぜこうまで違うのか。私はTVが「放送作家」という訳のわからない人種に毒されているのも一因ではないかと考えます。自分の存在意義を出す為に、人脈造りと視聴率アップへの提言だけを考えている人たちで、番組の質を追求しない。安易に数字が取る手法として何でも「煽り」を主体に構成しているのです。それにこの放送作家、秋元康さん、小山薫堂さんを筆頭に皆料理の本当のお味をおわかりになっていない。
TV出演が多いマスヒロさんや来栖けい氏もミシュランに肯定的な姿勢でした。でもオコチャマ、ミシュランガイドを参考に海外の店を食べ歩いたことあるんでしょうか。
ただ、機を見るに敏なことでは天才のマスヒロさん、世間に批判が多いのを知ったのか、発売前後に散々便乗して雑誌やTVに出まくってヨイショしていたのに、急に週刊誌で批判に転換しておりました。

昨日発売の2週刊誌に面白い記事が載っていたのでここに紹介します。詳しくは実物をお読みください。
週刊文春では、何と東京版といっても掲載している店は23区中わずか8区だとか。ミシュランは皿だけの評価なら8区にしか美味しい店が存在していなかったと弁解しそうですが、プレリストのデータ不足と調査期間の不足だと考えます。また、調査員が「何が名物ですか」とド素人のような質問をしていたことも書かれています。ホテル宿泊の経験は多いのでしょうが、所詮「食」に関してはこの程度のレベルの人たちなのです。

週刊新潮ではもう少し突っ込んで、店や料理人のコメントが載せられております。
「大学生が小学生にあれこれ言われているようなものだ」と真っ向否定するのはあの「みかわ」の早乙女氏。でも二郎さんと似たような考えの持ち主ですから、星に選ばれていたら嬉々としてTVに出ていたのではないでしょうか。
自店が不掲載だったことに対して、ノーコメントの吉兆や金田中、不掲載なのを話題にしてくれるだけでありがたい、と明るく語ったブルギニオン、行間に不満をにじませながら最終的にはノーコメントとするピンキオーリ、不掲載だった理由を自ら分析してくれたマキシムに北島亭などその対応は様々でした。
しかし面白いのは掲載拒否した店のコメントです。「かどわき」以外にも今回、「京味」の西健一氏、銀座「小笹寿し」の寺嶋和平氏の掲載拒否のコメントをはっきり載せています。
掲載を拒否すればよかったと言っている1つ星「古拙」の主人のコメントもありました。
「京味」、「小笹寿し」のほか恐らく「金田中」なども掲載拒否したのではないか。一々評価対象に掲載を打診する覆面取材に何の意味もないと思うのですが、これではマイナーリーグにワールドシリーズをやらせるような物ではないか。
本来覆面取材なら、店の都合など聞かず読者のために判断したとおりの評価を掲載するべき。ページ稼ぎに写真を必要と判断した段階で、ミシュラン東京版はただの「店紹介本」になったのです。
12/10発売の月刊誌にも書いたのですが、来年以降のミシュラン、苦しいのではないでしょうか。今年掲載拒否した店が掲載を了解することは考えられない。星がついて一回限りのミーハー一見客で荒れてしまい、今まで支えてくれた常連に迷惑かけた店も拒否に転じる可能性があります。
拒否から了解は客の支持を受けないでしょうが、了解から拒否なら常連の支持が得られると考えます。
どちらにしても、突貫発売のミシュラン、とにかく11月に発売することだけを優先した方針は今後に大きな課題を残したと考えます。

2007年11月28日

余っているところには山積み?ミシュランガイド東京版

ある方からミシュランの日本人調査員の情報を教えていただきました。ある料理雑誌の企画物で回答を担当している人だそうです。彼と今回高評価された店(友里は以前から過大評価と言っています)のシェフが昵懇の間柄なので星付け評価に情実が入っているのでないかとの問題提起でした。ヨイショ系のライターとも親しいような感じです。
そこでその出版会社を経由してそのような疑惑などに関する質問メールを送り、本人に転送していただきました。もし調査員でなければ否定のメールがくるでしょうが、現在転送していただいたことは出版社に確認していますが返事は来ておりません。今後なにか変化がありましたらまたご報告させていただきます。

さて、ミシュラン、発売初日に9万部を売り切り、25日までに初版12万部を完売し即日重版を決定したそうです。数万部のシェしかなかったガイド本でこれほど売れるとはまったく想定していませんでしたが、読者の方から余っているところは山積みされているとの情報を実名でいただきました。
某大手企業に勤務されている方なのですが、客先配布用として会社のロゴが表紙に印刷されたミシュラン20部入りの段ボールが大量に鎮座しているとのこと。すべて配りきれず、社員に配っているとか。
さすが商売人のナレさん、その戦略に頭が下がります。企業とタイアップしてベースの販売数に保険をかけたようですが、この余りまくっているミシュランも初版の部数にカウントされているのではないでしょうか。他の会社へも売り込んでいると聞きましたので、ロゴ入りミシュランは1社だけではないと思います。取材拒否の有無に続いて、このタイアップミシュランの件も知らん振りするのでしょうね。
ミシュランを購入したいと思っている方、ロゴ入りなら余っているようですから、書店を探すよりそのような会社を当たることをおススメします。

2007年11月27日

なぜ売り切れなんだ、ミシュランガイド東京版

早朝に早速近くのコンビニで「週刊朝日」と「女性自身を」を購入しました。
予想通り「船場吉兆」の不祥事関連の記事に、8行ほどの私のコメントが載せられておりました。料理評論家、レストランジャーナリスト、料理記者、調理学校関係者など26人に取材を申し込んで回答はわずか8人。なぜか有名人ほど皆口が重いというか固いそうです。ヨイショはいくらでもするが問題提起はしないというこの業界の問題点がここに表れています。でも驚いたのはこの記事の1つ前の企画。あの過食のオコチャマ・来栖けい氏と「カンテサンス」の岸田シェフの3ページにわたる対談です。この企画があるのならぜひこの会談に出席させていただきたかった。
「女性自身」は「行ってはいけない3つ星はココ!」という企画で、なんとあの横川潤さんとの競演でありました。コメントも結構載っております。
両誌ともお読みいただければ幸いです。

さて皆さん、件のミシュランガイド東京版、もう手にとって読まれましたか。わざわざ買う必要があるかどうかは別にして、都心の大型店だけではなく街場の本屋でも見かけないのではないでしょうか。「売り切れ」、「完売」状態です。私も地方の方から頼まれて探したのですが購入できません。しかし、この品薄状態、本当なんでしょうか。
確かミシュランは初版15万部と言っていたはずです。いくらTVなどマスコミが騒いだからと言って、15万部が数日で売り切れるでしょうか。まわりに持っている人、それほどいますか。いくらブランド、煽り宣伝に弱い日本人だと言っても、数万部しか売れない飲食店ガイドの市場で、数日間で15万部を売り切れるとは思えません。
たまたま、裏表紙のデータを見て面白いことを発見しました。発行は勿論日本ミシュランタイヤ株式会社です。印刷所は凸版印刷株式会社。ここまでは想定内。しかしこのガイド発行にはもう一社かんでいるのです。
「発売」ということで「日販アイ・ピー・エス株式会社」が明記されています。ちょっと出版に携わった方とか本を出した人ならわかるのですが、大手取次店、通称「日販」の関連会社であることがすぐわかります。この会社の事業内容は「海外生活支援サービス、海外生活サポートサイト「CLUB JAPAN」、書籍販売支援サイト「boople」、ほか」となっておりますが、なぜ取次店の関連会社が発売にわざわざ関わっているのか、業界では新人扱いの友里にはわかりません。
取次店には他に大手の「東販」もありまして、ニッパンに強いところとトウハンに強いところと影響力がことなる街場の店もあるはずです。片方の大手取次系の会社が深く関与して大丈夫なのだろうか。
これはあくまで友里の推測ですが、このミシュラン、初版の15万部を一気に書店へ出さないのではないか。出荷調整をしているのではないか。もしくは初版15万部といいながら印刷が間に合わなかったのではないか。
よく売れているように見せるため、はじめに5000部刷っていても、3000部を初版扱いし、残りの2000部は増刷の体裁をとる手法があるとも聞きました。
飲食店で「予約困難」と言われたらどうしても行きたくなるもの。「売り切れ」と言われたら余計に購買意欲を掻き立てられ、ミシュランが欲しくなるというものです。
私はこの客に飢餓感を植え付けて人気を煽る手法を「アロマフレスカ戦法」と言っております。最初は完全に満席にしない、店のキャパの半分だけのオープンで予約困難にする、などの見事な戦略が当たった1つ星イタリアン・アロマフレスカのオープン当時の戦法です。
もしかしたら、ミシュランガイドもこのような飢餓感を与える戦法をとっているのではないかとへその曲がった友里は考えてしまうのですが、天下の取次店に問題提起してしまうと以後の出版の際に難しい問題が出る可能性があるかもしれないので、本日はここまでとさせていただきます。

2007年11月26日

明日発売の週刊誌

読者の方から「ミシュラン東京版」の詳細な総括をしたらどうかとのご要望をいただきました。確かにこの1週間ほど、ミシュランネタを連発してきましたが、営業方針、編集方針などが主体で、具体的な内容についてはほとんど触れておりません。
今日発売の「週刊現代」では福田和也氏が掲載されなかった名店を20軒挙げてミシュランを総括しているようです。私ももっと踏み込んでみたいと思っているのですが、先週末から依頼された原稿に追われておりましてそれにかかりきりでした。
12月初旬に発売される月刊誌と来週発売の週刊誌には、ミシュランの問題点を具体的に踏み込んでの指摘、掲載された店の中で星に値しない店、星をとって当然の店、星がつかなかったのがおかしい店、などの記事を掲載する予定です。入稿してはっきり確定しましたら誌名を具体的に報告させていただきます。

さて明日発売の週刊誌に友里征耶として発言したコメントがちょっと載ります。取材依頼順に挙げますと、まず「週刊朝日」。ミシュランネタではなく、「食品偽装」に関する件です。この問題に対して有名料理人、調理学校関係者、有名料理評論家、フードライターなどにコメント求めてもことごとく断られたという事に対してちょっとコメントしております。
次が「女性自身」。こちらはミシュランネタです。TVがミシュランを肯定的に扱って宣伝に一役買っているのに対し、出版系は予備知識もあり批判的な切り口も用意しているようです。もう一人、評論家もでるようですが、ミシュランガイド東京版に対する問題点のコメントが結構多めに載っているはずです。
どちらも出来ましたらご購入いただいて読んでいただければ幸いです。

2007年11月24日

「店評価ブログ」を更新しました

ミシュランガイドの発売騒動に便乗してかなり精力的に取材を受けている友里ですが、先日はミシュランネタではなく、「食材偽装」に関するコメントを求められました。
食の業界で色々な「偽装」が問題になった2007年でしたが、「船場吉兆」のインパクトはケタ違いであったようです。取材担当者の方の話では、この「食材偽装」についてコメントを求めても、有名な料理評論家やフードジャーナリストだけではなく、料理学校関係者、有名料理人などこの業界で生業を立てていると思われる人はことごとく取材拒否を貫くそうです。飲食業界には自由闊達な意見表明というものが存在しないのでしょうか。「船場吉兆」に対して一番問題提起しているのが親戚筋の「京都吉兆」の徳岡さんですから、皮肉あります。
友里のコメント、掲載が決まりましたらここに宣伝させていただくことにします。

さて「店評価ブログ」に、客に挨拶どころか会釈も出来ない陰気な女性シェフを擁する駒沢大学のビストロ「ラ・キャンタン」と「炭火焼肉 トラジ」の新業態店である「コリアン ベジタブル チェファ」をアップしました。シェフの対応だけではなく料理自体も良くないビストロ、そして野菜を摂取する目的なら他の韓国料理や和食系の鍋料理で代替可能な韓国家庭料理、お暇な時にお立ち寄りください。

2007年11月23日

ミシュランガイド東京版の賞味期限

おかげさまで連日マスコミからの問い合わせをいただいている友里。週刊誌、女性誌、新聞のほか、TV局関係者の方からまで色々と取材を受けました。HPのヒット数も20万を超えています。
ミシュラン発売後に色々と問題や疑問を投げかけるライターがでてきましたが、発売前から問題提起していたのは伊藤章良さん(ここのところかなり宣伝してますから美味しい食事でも一回驕ってください)と私くらいでしたからそこがウケたのだと思います。
いつまで続くかわかりませんが、デビュー直後に続く注目度、こらが「旬」というのでしょうか。ピークを打って転げ落ちるのは避けたい。

さてミシュランガイド東京版、初版は15万部だというから驚きです。「東京いい店うまい店」(文藝春秋社)でも数万部のはずですからこの強気はどこから来たのでしょうか。おそらく派手なパーティや宣伝を乱発してしまったので、15万部は売らないと黒字にならないのではないか。
しかしここ数日のマスコミ露出で売れ行きは順調なようですが、カウントダウンに駆けつけた人の中には、「挙げられた150店はいずれも行ったことがない」という人(川崎市在住)も交じっていたようです。(オーマイニュースより)
全店経験した人はほとんど居ないと思いますが、全店行ったこのない「外食好き」な人も珍しいはず。つまり、ほとんど「飲食店」や「食べ歩き」に興味のない人がマスコミの報道に釣られて購入しているだけだということでしょう。掲載店の予約困難は半年続くでしょうが、業界関係者の方からは、「1週間で話題にもならなくなるだろう」と聞きました。
少なくとも来年末の更新版、これ以上3つ星含めて星を乱発するのか、降格させる店をだすのか、どちらにしても内容的には店の口上を垂れ流しているだけですので、「東京カレンダー」と大差ない。来年以降は発表される格付けリストを見るだけで充分だと思います。


2007年11月22日

ミシュラン便乗組に友里も参加か

ミシュランに便乗し過ぎとマスヒロさんの事を言えなくなりました。良く言えば今が旬、はっきり言えば今がピークでこれから下り坂かもしれませんが、連日ミシュランをブログで否定的に取り上げたからか、注目度が上がり取材の申し込みが増えてきました。
tomosato.net へのヒット数は倍増しまして火曜日は何と28万ヒット。驚きです。取材も増えまして、朝日新聞の他、TV局が2件、月刊誌の執筆依頼まで来てしまいました。
日刊ゲンダイでは緊急企画として「ミシュランを喰う」を毎日掲載。通常の月、水の「行っていい店わるい店」に加えて、今まで紙面のコラムで掲載したミシュラン星付き店をあらためて再掲載しております。昨日は「次郎」で今日は「ロオジエ」です。
星を取ったシェフほどではありませんが、友里、舞い上がっていると言われても仕方ありません。

お世話になった御礼というわけではありませんが今日も〆はミシュランネタです。
読者の方から面白い話を聞きました。
昨日の電車の中でのおばさん同士の会話だそうです。

「どうして、美登利寿司がミシュランの3星にならないのか不思議よね?」
「本当ね!」

地方ではなく東京でさえミシュランに対する認識や知識はこれが一般的ではないでしょうか。
ミシュランガイド総責任者のナレさんがこの会話に対してどう思うか知りたいものです。

2007年11月21日

ミシュランガイド東京版を見ました

月曜夜からのマスコミのミシュラン取り上げ、凄いですね。そしてマスヒロさんの便乗露出にはただただ頭が下がります。
しかしパーティに招待されたから取り上げているだけで、世間でどれほどの人がわかっているのか。
先日、新橋・虎ノ門地区という都心の個人書店でミシュランを予約しようとしたのですが、なんと、店のお母さん、息子さんはミシュランというもの自体を知りませんでした。ようやくお父さんがでてきて通じましたが、そのお父さんでさえ「なんかこんど初めて出るんですってねー」ですからね。
本屋さんでこれですから、巷、とくに東京都外の人には浸透していないと考えます。

さて、昨日あるマスコミ関係者の方からミシュランガイド東京版を見せてもらいました。パーティで配られたようです。
手にとって見てビックリ。150店すべて写真入りで、その体裁は普通のガイド本と変わりません。予算などが欄外に小さく出ていますが、欧州版にあるようなスペシャリテの記述がなく、驚いたことに店側の口上というのでしょうか、店側に立ったコンセプト、料理の説明文が載っているのです。斜め読みですが、読んだ範囲では、批評や検証といったミシュラン固有の判断、主張というような文の掲載ほとんどないように感じました。
星の表記がなかったら、ただのガイド本と全く同じ。
これだとますますミシュランの権威が落ちると思うのは友里だけでしょうか。
読者の方が言っておられましたが、最終的な目標は大マーケットの中国か。ナレ氏の暴走オリエント特急の最終駅は上海でしょうか。

2007年11月20日

ミシュランの星格付けをみて

すでにTVなどで発表されていますから、ミシュランの格付けの詳細はご存じだと思います。
私の第一印象としましては、NY版の発刊の際に受けた問題提起を修正し、フランス系の店に甘くせず、全体には大甘で星を乱発してきたなと感じました。
ブログでも書きましたが、来栖けい氏好みの店がカンテサンスはじめ結構入るだろうとの予想が当たってしまって驚いております。

ミシュランならではのサプライズを用意すると思っておりましたがその目玉が3つ星の「濱田屋」でしょうか。私は店名を聞いたことがあるかないか、といった店で、完全なダークホースでしょう。
旅行者に全く向いていない、そして二郎さんと長男の握る鮨がまったく異なるというミシュランが嫌う「料理のバラつき」があるのに3つ星に選ばれた「すきやばし 次郎」。私の予想通りでしたが、「水谷」含めてこの選定に異論のある鮨通の方は結構いらっしゃると思います。
ロブション系列ですが、ジョエルだけではなく、ラトリエ、そしてラ・ターブルまで選ばれてしまったのもサプライズ。ロブションへの配慮か、宅配ピザのフォーシーズへの配慮があったのか。
「さざんか」や「うかいグループ」が選ばれているのはもう御愛嬌としか言えません。
まあ、選定を厳しくして星付きレストランを少なくしてしまったら、ガイドは売れません。星を乱発することによって日本人の購買意欲を誘うとしたのでしょう。
また、店に星をつければ、その店関係者は必ず大量にガイドを購入しますから星を乱発すればそれに比例してガイドは売れまくります。その数はかなりのものだと思います。

色々突っ込みどころ満載なのですが、そのことは機会があったらまたアップしていきたいと思います。
例えとしてですが、まあ、山本益博さんや犬養裕美子さん、来栖けいさんがパリの店の評価本をパリで発刊したようなものでして、あくまでフランス人というかフランスの会社の判断、舌による評価に過ぎないと考えれば、そんなに大騒ぎすることでもないでしょう。
外人にウケる店の羅列と考えればいいだけの話です。

2007年11月19日

ミシュランに掲載されるべきではないお店

いくつかのマスコミからミシュランガイド発刊に関する取材依頼を受けました。単に民間の一ガイド本の発売を取り上げて紹介するだけでは宣伝の片棒を担ぐだけであり報道機関として未熟ではないかとの考えで、アンチな意見も合わせて報道したいとの意図のようであります。確かにこのミシュランガイド東京版に問題提起しているのは私の知るところ伊藤章良氏と私くらいなものであります。

昨日は友里流星付き店を紹介させていただきましたが、本日は、ミシュランに掲載されてはならない店を考えてみたいと思います。
飲食店関係者の情報から、フランスの3つ星の支店、提携店ははずせないとの出来レースから、「ロブション」、「ガニエール」、「デュカス」に「トロワグロ」は3つ星を獲得するのではないかと思います。でもこれは調査員たちがそうしゃべっていたという情報をもらっただけですから、友里の予想ではありません。
私はミシュランガイド東京版の調査員たちを軽く見ているというか、ナレ氏も含めて信用していませんので、彼らがどんな評価をするかわかりません。漏れ聞いた情報では、基本的には来栖けい氏のようなヨイショ系ライターの嗜好に似ているとか。つまりよく味がわからないということでしょう。結局は、和食系では数ある日本のガイド本で評価の高い店を無難に掲載、NY版と同じく、フランス系の店に甘く最高評価を与えると予想します。
それだけでは何ら違いがないと言われるのを避けるため、今は埋没してしまった昔「東京いい店うまい店」などで評判だった店を掘り起こしてくるのではないか。学芸大学の小さな割烹「すずき」をリストアップしていることからもこの手の店を取り上げることが想像できます。もしかしたら広尾(地番は元麻布)の「酒飯庖正」も載せるかもしれませんね。

数年前から星の評価は「皿」からだけと評価基準を変えたようですが、それでも発足当初からの基本は守っているはずです。その基本とは、ミシュランガイドは「旅行者」のためのガイド本という位置づけであります。
本日は、この「旅行者」の立場を考えたらミシュランに載るべきではない店を考えてみたいと思います。

1、クレジットカード使用不可の店
日本では未だに現金主義の方もいらっしゃるでしょうが、海外ではもう常識のシステムです。クレジットカードなく現金だけを持って旅行している欧米人はいないのではないか。セキュリティ上、何万円もの現金を持ち歩かない旅行者にとって、「カード不可」の店はまったく無意味。
そういう意味では「すきやばし 次郎」(ただし六本木店は驚くなかれ使用可になっていました)、「京味」その他和食系の店や老舗と言われる洋食屋は選から漏れなければならないでしょう。確か「楽亭」も使用不可だったと記憶しております。
もちろん、使用可でもカード手数料を上乗せるあの麻布十番の天婦羅屋などあくどい店もダメであります。

2、不明朗会計の店
旅行者が安心して店を訪問するにはガイドにしっかり料金が明記されることが必要です。
相手の態度や座っている時間によって請求額を変えると公言している「次郎」の営業スタイルは海外旅行者には理解できないものでしょう。カラオケのように、時間単価を明記すれば話は別ですけど。
お酒の値段をはっきり書かない店も勿論不掲載にしなければなりません。

3、価格をはっきり明記していない店
同じく旅行者にとってわかりにくい店であります。
かなりの和食の有名店、鮨屋の有名店がひっかかるのではないでしょうか。
前述の「次郎」、「京味」に加えて「久兵衛」を除く多くの高額鮨屋がひっかかるはずです。
だいたいの予算は載せられるでしょうが、その日の客数や訪問頻度(常連になるほど高くなる)で請求額がブレる鮨屋などは外国旅行者にとって理解できないはずです。
その日の仕入れ値、季節の食材などによって請求額が大きくブレるのも問題。イタリアなどでは、高額食材の白トリュフも追加値段が明記しているはず。丹波のマツタケのグラム単価、大間のマグロの単価、松葉蟹のグラム単価などを開示している高額な和食、鮨屋はないと思います。

4、必要以上にせかす店
旅行者にとって当地での食事は最大の楽しみの一つ。ホテルで荷を解いてシャワーを浴びてからの夕食は特にゆっくり味わいたいものです。
そんな旅行者に対して矢継ぎ早に握りを出して30分かからず終了させる店をガイドに載せていいのか。もちろん「次郎」であります。
日本の高額鮨屋がみな20分ほどで終了させているならこれも日本の文化でしょうが、そんな店は「次郎」しか知りません。

5、接待族、同伴族が主体の店
「交際接待」なる会計処理が欧米には存在していないと聞きました。私も昔、海外に本社がある日本支店と関係があったのですが、日本から本国工場を立会する客の食事代などは日本支店が受け持っていました。
おなじく日本の「クラブ」のシステムも欧米では見かけないもの。
年配常連客がメニューにないカレーなどの賄い料理を食べている、紫煙が狭い店内に漂っている、香水プンプンの派手な服を着た女性を伴った年配客が多い、というような店も掲載できないのではないか。
そうなると銀座を中心にした多くの割烹、鮨屋が除外されることになります。

このいくつもの条件に一番引っかかるのがご存じ「すきやばし 次郎」。旅行者にはもっとも向いていない店であるのは明らかですが、果たしてナレ氏やミシュラン調査員は「次郎」を外すことができるかどうか。
もし掲載していたとしたら、ミシュランは旅行者向けという基本概念を捨て、利益を上げることだけを考えて拝金主義に転向してしまったと言えるでしょう。
タイヤの販促の目的はありましたが、旅行者のためのガイドという社会貢献を捨てて発売部数などガイド発売による営利のみを追求するとしたら、またフランスのビッグネームシェフと陰で手を結び、アメリカや日本などフレンチ後進国へのフランス資本の進出の手伝いをしようとしているならば、ミシュランガイド総責任者へのナレ氏就任は、古くからのファンを裏切る選択だったのではないかと考えます。

2007年11月18日

友里征耶の星格付け

読者の方から、ミシュランの評価基準と関係なく友里流に1つから3つ迄の星つけをしてみたらどうかとのメールをいただきました。
ミシュラン、友里のどちらが一般読者、一般客に良い店の情報を提供しているかを比べられるという意図だそうです。
ミシュラン掲載店が発表される前にブログで公開するとなると期限は19日までになりますので突貫でしたがなんとか形だけ間に合わすことができました。

☆☆☆
CP度外視してそれこそ皿(料理)だけで判断しお店。例外としてワインサービスで選んだ店もありますが、各ジャンルに一店だけ、支払額を気にせずまずは味わってみるべし。

和食:京味
フレンチ:ロオジエ
ステーキ:あら皮
中国:福臨門(予算を惜しまず事前に相談した場合に限る)
イタリアン:エノテーカ・ピンキオーリ(ワインディギュスタシオンはワインオタクには大変お得で魅力的)
フグ:銀座 福治
天婦羅:楽亭
鮨:宮葉

☆☆
季節ごとに再訪したい店

和食と天婦羅:と村、龍吟、小十、深町
フレンチ:北島亭、ブルギニオン、ビストロ ド ラ シテ
イタリアン:ASO(代官山)、クチーナ・ヒラタ、アッカ
中国:四川(元都ホテル)
鮨:銀座 小笹寿し、鮨 水谷、すし処 ととや、くわ野
フグ:臼杵ふぐ 山田屋(冬だけ)


リーズナブルで普段使いにも向いている店

和食系:山さき、世良田、すゑとみ
フレンチ:ラミティエ、ラシェット・ブランシュ、ラ・リューン
イタリアン:オステリア・ナカムラ、たまキャアノ、ドン チッチョ
中国&韓国:四川一貫、龍水楼、古家庵
鮨:神泉 小笹、弁天山
ステーキ:チャコ 六本木

番外編
行かなくてもいいけど話のタネに1回はいいかも

ニンジャ アカサカ:味ではなくサプライズ料理と手品や仕掛けだけがウリ
東ポウ:痺れるだけで味を感じない麻婆豆腐をぜひ
天一山:よくまあ天婦羅でこれだけふっかけられるなと感心したい方
味満ん:東京一高いフグ店へ行ったという自慢がしたい方
さわ田:鮨はタネ質を上げることでかなりカバーできることを確認したい方
トトキ:料理は良いけどワインが高すぎ

2007年11月17日

「店評価ブログ」を更新しました

船場吉兆の偽装問題発覚が止まらないようです。不祥事をおこした会社によくあるパターンなのですが、すべてをさらけ出して出直せばいいものを隠ぺいに奔ってしまってかえって墓穴を掘ってしまう悪循環です。従業員や仕入れ先に責任を押し付けても、それが事実でなければいずれその全貌が暴かれてしまうということがわからなかったのでしょうか。カレーまで売り出したように外販に傾斜しすぎ、売上、利益追求にはしり過ぎたのも偽装の要因の一つでありましょう。
記憶にあるだけでも牛乳、マンション、チョコ、牛肉、エレベーター、地鶏、アンコ餅など悪い先例があるのにそれを反面教師としなかったのはブランド力のあるグループであっただけに残念であります。船場吉兆単体だけではなく、他の吉兆グループのイメージダウンは避けられない。「吉兆」が船場、高麗橋、京都、神戸、東京と5つに分かれていると知る一般客は少ないからであります。湯木貞一翁も泣いているのではないか。
先日ある週刊誌からこの件について取材を受けました。その記事が掲載されるか、また私のコメントが載るかどうかはわかりませんが、この手の偽装、飲食店業界にかなり深く浸透しているのではないかと推測します。

「店評価ブログ」にこの立地、この内容では高すぎるのに結構繁盛している寿司屋「大塚 高勢」と回転させ過ぎでクオリティが落ちたと思われるオデン屋「こなから 新丸ビル店」をアップしました。お暇な時にお立ち寄りください。

2007年11月16日

やはりミシュランに便乗してきたマスヒロさん

ミシュランガイド東京版の発売に絡めての雑誌や新聞の特集記事で、お馴染になっている店があります。ミシュランに対して媚びない発言がウケているのか、露出が目立つのが「赤坂 菊乃井」主人の村田氏。読者の方から教えていただいた「東京新聞」でも、「料理(皿)だけで日本料理がわかるか」と疑問を提起、ミシュランというかナレ氏に尻尾振るシェフや料理人が多い中ある意味見直した友里であります。
しかし、それを言うなら「皿だけでフレンチ」もわかるのだろうか。皿だけで評価できるほどの調査員なら、なぜ最終的に店に仕入れルートや厨房の開示を求めるのでしょう。なぜ仕入先に確認を入れる?
皿だけ(味わっただけ)では、食材の真偽がわからないのではないか。食材の真偽がすべてわかるような舌の持ち主なら、平均月給が30万円前後(婦人画報より)でミシュラン調査員なんてやっているはずがありません。独立して食材・料理評論や講演でバンバン稼げることでしょう。

本日のお題は菊乃井の主人ではなく、このブログの最多登場者であるマスヒロさんについてです。同じく読者の方から教わって婦人画報でのミシュラン特集記事を読んだのですが、この滑稽な記事構成、読んでいる方が恥ずかしくなりました。
「知られざるミシュラン調査員の一日」と題して、マスヒロさんがシャーロック・ホームズに扮し店前のメニューを見、また蝶ネクタイをしてメニューや厨房を調査している様が載っています。
小野二郎さん、ジョエル・ロブション、フェラン・アドリアと巷で評判の人や権威に接近してヨイショで籠絡し、結果彼らを利用して自分の仕事に結びつける彼のビジネスモデルはミシュランでも顕在でした。
コスプレし面白い顔して写真を撮らせるマスヒロさんはある意味サービス精神旺盛な人のようですが、お笑いタレントがやるようなことまでして原稿料(出演料)を稼ぎたいのか。
勘違いミシュランガイド総責任者ナレ氏との対談では最後の「いまだに僕をミシュラン調査員だというシェフが沢山いるのですが、ナレさんからもはっきりいっていただけませんか」には笑ってしまいました。
本当にマスヒロさんを調査員だと思っている「お目出度いシェフ」が存在するのか。
調査員はフランス語と英語が必須とナレ氏は言っています。3ヶ月だかフランスで研修させたことも公開しております。
どこにマスヒロさんが調査員と推測する根拠があるというのか。もしそう思い込んでいたシェフが本当にいたとしたら、調理能力以前に常識力、情報力、分析力、推測力に問題があるのではないか。そんなお店には近づかない方がいいでしょう。
多分「お愛想」で言われたのを本気で受け取ってしまっただけだと思います。

マスヒロさんは星予想で昵懇の「ロブション」、「次郎」、「れい家采」に加えて、最近お気に入りの「レ セゾン」、「カンテサンス」、「トロワグロ」も登場させています。いずれも最近の「おとなの週末」で不自然にまで多く取り上げている店であります。
特に「セゾン」、今回の婦人画報の特集記事で、場所提供などでかなり協力したようであります。最近知人から「本当に美味しいのでぜひ行ってみて」と言われ巷の評判も悪くないだけに、マスヒロさんとのお笑いコラボはかえって評判を落とすことになるのではと残念です。
そして最新の「おとなの週末」では初の和食3つ星になるかもとまで推されているのが六本木の「龍吟」。最近は和食の王道を目指すのか、スペイン風創作料理を目指すのか、それとも「赤坂 ニンジャ」のようにただの「ビックリ料理」を目指すのか、その方向性含めて理解できなくなりつつある店ですが、マスヒロさんと昵懇だとは知りませんでした。
マスヒログループに入るとそのぬるま湯からなかなか抜け出せないのではないかと危惧するのは友里だけでないでしょう。

2007年11月15日

再びミシュランガイドの総責任者ナレ氏の勘違い発言

11/22の発売を控えて追い込みをかけてきたのでしょう、ミシュランガイド総責任者のナレさん。色々な雑誌に再び露出を繰り返してきています。
発売後に本屋で手に取って中を見た人は、「何だ、たいしたことないじゃないか」と感じてミシュランガイド自体が埋没する可能性がありますので、ミシュランネタも発売前のこの1週間が賞味期限と考え、友里のミシュランへの問題提起もスパートをかけるつもりであります。
今日は11/25号の「読売ウィークリ」からです。92ページから2頁にわたってナレ氏のインタビューが掲載されています。
問題にしたい点を3つ挙げてみます。

1、「東京以外に世界中どこを探しても、16万軒ものレストランがそろっている街はありません。(中略)東京は、1冊のガイドを作るにふさわしい、世界有数の美食都市なのです。」

確かにこれほど幅広いジャンルの店が揃っている都市は他にないかもしれません。しかし、私は言いたい。珍しくシビアな発言をしている伊藤章良氏の意見に「膝ポン」の友里としてはナレ氏の本心は、
「東京以外に世界中どこを探しても、ブランドに弱い小金持ちの客が沢山やってくる街はありません。(中略)東京は、フランス星付き店の支店、提携店を売り込むのが簡単な、世界有数のネギしょったカモ客が沢山いる都市なのです」
ではないでしょうか。

2、「何よりも、カメレオンのように、それぞれの場に合わせて雰囲気を変えられるとう資質が必要です」

ナレ氏が調査員の覆面性を強調したコメントであります。しかし、これは信じがたい。カメレオンになりきっているなら、どうして色々な店でミシュラン調査員の訪問痕跡がこれほど残っているのか。
昨年の段階で、バーで気が緩んだのか自分たちはミシュラン調査員だ、と自慢していたと漏れ聞きました。
銀座のグランメゾンの元マネージャーが調査員だとの情報がなぜ広がるのか。
小さな割烹に近所の酒屋からワイン買ってきて飲んでいた、というみっともない話もなぜ広がるのか。
ナレ氏は、調査員が「自己顕示欲」、「自慢心」を抑えられないという人間の性がわからないようです。

3、「ところが調査員は、美味しいレストランにだけ行けるわけではありません。(中略) 厳選された美味しい物だけを食べられるのは、私だけ。これは総責任者の特権です(笑)」

勘違い、舞い上がり、驕りの極致ではないでしょうか。ミシュラン経費で食べ歩くのは調査員だけで結構。元オリエント急行とか、リゾートホテルに従事していた貴方の高額飲食代を出版費用に上乗せされては、読者はたまったものではありません。顔を晒した貴方がミシュラン経費で食べ歩いて何の意味があるんだ。
店やシェフが特別扱いするのは、ナレ氏自身に対してではなく、自分はミシュランガイドの総責任者だと顔露出した結果の、「ミシュラン」という「看板」にひれ伏しているだけだというのがわかっていない裸の王様。
ミシュランやめてまたオリエント急行へ再就職しても、今のような待遇を受けられると思っているのでしょうか。

だいたいぞろぞろ欧州の調査員も乗り込んできての、6割掲載しているという和食系の店の評価を日本人が信じると思っているのか。
日本を代表する店宣伝ライターである、山本益博氏、犬養裕美子氏、来栖けい氏、梅谷昇氏、大谷浩己氏、森脇慶子氏、浅妻千映子氏、横川潤氏などがチームを組んでパリへ乗り込みフレンチガイドを出版したとして、フランス人はそんな評価を信じるか。
自分たちが信じないような評価方針を東京でやり、日本人だけは信じると思っているところに、ミシュランの根本的な勘違いがあると考えます。

だいたい今までにミシュランガイド(赤本)を1冊でも購入した人がどれほどいるのか。そこそこの外食好きでもそうは購入していないと思います。知名度の割に普及していないのがミシュランガイドなのです。
日本語版とはいえ、外人主体(2人の日本人調査員もパッとしない)で評価した和食系が6割掲載されているミシュランガイド東京版、本当に10万部も売れると思いますか。


2007年11月14日

高額洋食屋の存在意義

友里はJ.C.オカザワさんとの共著「グルメバトル」などで、都内の「高額洋食屋」の価格設定に関して「いい商売している」と主張しました。ケチャップとチキンの細切れや玉葱にライス、そし誰でも売値を知っている玉子をつかっただけのオムライスが2千円前後、フレンチの煮込みより手間かからないシチュー類が3000円強では、フレンチシェフの立場はないのではないか、というものです。
非常に付加価値があるのが高額洋食だと思うのですが、「ダンチュー 11号」の「洋食屋特集」を見てもっと高い洋食屋が存在していることを知りました。
創業大正2年の本所吾妻橋「レストラン吾妻」です。ランチは値引きがあるようですが、オムライスが3675円、ビーフシチューが4625円、比内地鶏を使ったカレーがなんと5250円です。
このカレー、グランメゾンの「アピシウス」のメインと同等か高い価格ではないでしょうか。行ったことのない店だったのですが、年配常連客で賑わっているとのこと。集客に苦しむフレンチ(もっと安い価格なのに)が多い中、なぜこのような超高額洋食屋が流行っているのか、友里流に考えてみました。

まずはこれら高額洋食屋(いわゆる洋食しかださず客単価が夜5千円以上)の立地を見てみてください。だいたい、浅草など下町、そしてせいぜい銀座ではないでしょうか。
どちらかというと下町には高額フレンチやイタリアンは少ない。予算をあまり気にしない記念日的な食事、または経費で対処できる接待で利用できるフレンチ、イタリアンの店が少ないのではないか。
そしてキーワードは年配客です。いずれの高額洋食屋もそれを支えている常連は年配の方が多いということ。フレンチ、イタリアンより彼らには親しみやすい、馴染みあるのが「洋食」ということでしょうか。ケチャップ、マヨネーズなどわかりやすい調味料も年配客にはありがたいでしょうし、メニューもすべて読めるというか何が出てくるかわかるのも安心です。
本場とは全く違う日本風イタリア料理の「キャンティ」が年配客で相変わらず賑わっているのも同じ理由だと考えます。
いつもと違ってちょっと豪華に、または経費で接待に、といった客や年配の方を中心にしたグループにとって使い勝手がいいのがこの「高額洋食屋」の存在理由であると考えます。
しかしこの先、本場物に近いフレンチやイタリアンを食べなれ、CPにシビアな若者が年配になってきたらどうなるんでしょうか。10年とは言いませんが20年先が心配であります。

2007年11月12日

厨房スタッフの労働時間について

先日都内のフレンチ(友里は過大評価店と判断)で働いていたという方からメールをいただきました。私の指摘の通り、驕った店だったとのことですが、その労働環境を聞いてちょっと考えてしまったのです。前から気づいていましたが深く考えなかったのがこのレストランスタッフの就業時間を含めた労働条件であります。
はっきり言って、堂々と「うちの店は労基法をしっかり順守している」という店がどのくらいあるでしょうか。たいていの店は週に一回しか休みません。ランチをやっている店でしたら、スタッフは遅くとも9時には出ているでしょう。夜は早くても22時くらいまでか。
仮にスタッフのローテーションを組んでおらず1チームだけでやっていたとしたら、労働時間は週72時間くらいになる計算です。(昼休みなど休憩があったとして)これで、時間外手当や有休が満足に確保されていないとしたら、完全な違反となるわけであります。
メールされた方は16時間無休だったと書いてありました。さすがに無給ではないのでしょうが、想像を絶する労働環境だと言えると思います。
普段、料理が内容の割に高すぎる、手抜きで業務用を多用している、と指摘している友里ですが、CPが悪いと判断される店でもスタッフのサービス残業など過酷な労働搾取で成り立っているとするならば、飲食店のビジネスモデル自体が成立していないことになります。経営者やオーナーシェフへだけ利益が還元されていたら別ですけど。
以前私は「レストランは真面目にやったらそうは儲かる商売ではない」と述べた事があります。連休もそうは取れないでしょうし、余程の人気店でない限り長期休暇も無理。従業員へ充分に配慮して、客にも還元してしまってはまったく残りがなくなるかもしれないのです。
残り(取り分)を多くする手っ取り早い方策は、スタッフをこき使い、調理レベルを如何に下げて見かけだけで勝負するか。また、セントラルキッチン化、マニュアル化して技量のないスタッフ(安い賃金)で対応できるようにする、などなど。多店舗展開もその一つの手段でしょう。
しかしそれらの方策がことごとく客の食後感と相反する結果になるのが皮肉であります。
独立して運よく人気店になると、高級外車や絵画、陶器を集め、他店の調査と称して日々食べ歩いて厨房にあまり入らなくなるシェフがいると聞くことがあります。そこへ行きつくまでの厳しい環境を考えると気持ちがわからないわけではないのですが、客の満足度とのマッチングは非常に難しい問題であると考えます。

2007年11月10日

「店評価ブログ」を更新しました

サブプライム問題からの信用不安が止まりません。アメリカ、日本と株式市場の暴落が止まらず、売りヘッジを多くかけている方以外は毎日寝つきが悪い日々を過ごされていると思います。この友里もヘッジが足りずやや苦戦、早く市場が回復することを祈るばかりであります。
本が売れず執筆依頼もなくなって株や為替のディーリングでかろうじて生計をたてていたJ.C.オカザワも、この局面でかなりピンチに陥っていると漏れ聞きました。
下がり続けるモニターを食い入るように見つめ続け(そんなに見たって持ち株は上がりませんぜ)、気もそぞろでメールのやり取りも停滞しているとか。ヘッジの売りをかけろとアドヴァイスしていたんですけどね。追証の連続で自己破産しないことを願うばかりです。ブログネタの対象者が一人減るのは友里にとっても痛手でありますので。

さて、「店評価ブログ」に、海外経験がプアだからか、これがロンバルディア料理専門店と勘違いした過食のオコチャマ・来栖けい氏と自称ジャーナリストの犬養裕美子さんが絶賛する広尾のイタリアン「ペルゴラ」と、「ラミティエ」とは比べ物にならない食後感(悪い意味で)だった中野のフレンチ「ガルゴティエ・ササキ」をアップしました。お暇な時にお立ち寄りください。

2007年11月09日

勘違いの極致、ミシュランガイド出版記念パーティ

11月6日発行の日刊ゲンダイに、ミシュランガイドの発売日3日前、11月19日に行われる出版記念パーティーの記事が載っておりました。
なんでもミシュランの星獲得を噂されている店へ招待状が届いているとか。
「カンテサンス」、「赤坂 菊乃井」、「ガニエール」、「銀座のある老舗寿司店」などなど。
しかし、ミシュランいやガイドブック総責任者のナレ氏は何を勘違いしているのでしょうか。評価対象者を自身の出版のお祝いに駆けつけさせるという傲慢さ。厨房を放り出してでも駆けつけろ、ということですから、まともな思考とは思えません。
星獲得→海外含めて注目度急上昇→千客万来→利益増大 の図式が考えられますから飲食店経営者、シェフが星を獲得できるかどうかに神経をつかっているのはよくわかります。しかし、評価する側が対象者をはっきり言えば呼びつけるこの傲慢、何を考えているのか。
有名店であろうと老舗であろうと、「俺様に一目置いて揉み手で駆けつけてくる」といい気になっているとしか思えません。評論側に評価対象者が媚びへつらう、これは形を変えた「癒着」といっても過言ではないのではないか。周りに媚びへつらうシェフをはべらした出版パーティーを開いて注目度を上げ、販売部数を上げたいのでしょうが、こんな見え透いた傲慢戦略に尻尾を振って駆け付けるシェフも情けないというもの。

11/19は平日の月曜ですよ。昼か夜か知りませんが、シェフたちにその間は店を離れろ、と強要しているようなものです。現に、「カンテサンス」は営業日なので最初は断ったそうですが、どうしても出席をとの要請で「臨時休業」にして馳せ参じるそうです。当日の予約を断ったのかどうか知りませんが、19日に行こうと思っていた客を無視し、ミシュランの傲慢さにひれ伏した岸田シェフやグラナダ社の志の低さにがっかりしました。所詮単なるタイヤ会社が発行するガイドブックではないか。
有名・人気シェフを周りにはべらして悦に入るナレ氏の姿が思い浮かびますが、ミシュランガイドの発足精神はこんな軽薄、傲慢、勘違いだったのでしょうか。

フランスからトロワグロも駆け付けると聞きました。他にも東京へ支店(提携店も含めて)を出している3つ星シェフ(たとえばガニエールとか)の多くが馳せ参じると思うのですが、プライド高いフランスシェフが3つ星もらえずファーストクラス使ってパリから来日するとは思えません。つまり駆け付けるフランス人シェフの関係店はどれも高評価であることが誰でも推測できます。
10/29のブログにも書きましたが、今回の東京版は日本語版と英語版のみ。
東京へ食べに来る外人は英語で充分との判断だそうですが、パリの3つ星店の主要客であるアメリカ人くらいしか対象に考えていないということだと思います。伊藤章良氏も言っているように、本国フランスには内容を見てもらいたくないのかも。

この東京版出版に際して星付きシェフの異常なまでの肩入れ(各プレス発表に同席するなど)は何なのか。お互い共存共栄をはかっているとしか思えません。
伊藤章良氏が言っているように、3つ星シェフの店に甘い評価をして本場物やミシュランなど格付けに弱い純粋な「カモ客」・日本人を取り込み、更なるフランス3つ星シェフの東京上陸を促すツールの位置づけではないかと思ってしまいます。
評論家、評価本の指摘に耳を貸す、その批評を真摯に受け止めることは店、シェフに必要でしょうが、媚びへつらう必要はありません。マスヒロさんへのペコペコ以上のミシュランへのご機嫌伺い、あまりに料理人としての矜持のなさに友里は誠に残念であります。
でもこうやってミシュランに問題提起すること自体、ミシュランの宣伝になってしまいますから、友里もナレ氏の術中にはまってしまって、ミシュランガイド拡販や3つ星店の更なる東京上陸に一役買ってしまっているのかもしれません。

2007年11月07日

銀座の鮨屋 短評編 3

木挽町 とも樹
勝鬨のさ々木(先代)、第三春美寿司のオヤジさんのもとで修行。新津氏からも握りの手ほどきをうけたとのこと。本当かい?
ツマミが10種以上出てきて酒のみにはいいのですが、中には疑問の味濃い皿もありました。
前日に「次郎」で食べた影響もあるでしょうが、生姜に酢飯は甘めであまり好みではない。
「さわ田」と同じく朝倉さんの造った氷冷蔵庫は立派。投資額が多いからか、支払は2万数千円でしたが、CPはあまりよく感じなかった。
強いて挙げれば、煮アナゴと芝海老と鱧を入れているという玉子が○でした。

逸喜優
交詢ビル5階、確か碑文谷からオヤジが勝負に打って出てきたはずですが、事情があったようで今は当時の2番手がやっています。
3千円のチラシ、5千円くらいのお決まりもありますが、昼夜あまり流行っているように見えないのはビルのコンセプトが悪いからか。
久々に訪問しましたが、以前に比べると良くなっているように感じます。
寿司自体に特徴があるとは思えませんが、お好みやお任せで一人2万円前後、威圧感なく高額鮨屋の入門店には向いているでしょう。

青木
最近は「チーム青木」とか称して豪華な支店を計画しているとか。やはりマスコミ露出を繰り返していくうちに、勘違いしてきてしまっているようです。
すごく高い鮨屋なんですが、昼夜混んでいるのが不思議。悪くはないですが、それほど傑出しているタネ、仕事には思えないからです。きっと先代からのよい常連が今でも付いているのでしょう。
昼は3千円くらいのチラシ、お決まりがありますが、ここでは主人が対応する「お任せ」か「お好み」がいいでしょう。
江戸前で使わない九州の魚やエビを出してくるなどツマミは豊富。結構お酒が弾むからか、夜なら3万円を突破します。

寿司幸
この店のウリはワインでしょうか。「鮨にワインを」と盛んに純粋な客を啓蒙していますが、友里に言わせるとそれは無謀。ちゃんと鮨に最も合う日本酒があるのですから(しかもワインより安い)、売上増、利益増を狙った店の戦略に引っかかってはいけません。
皆さんもパリのフレンチが、ワインではなく日本酒を盛んに勧めていたら違和感を覚えるでしょう。それと同じことです。
実際、ワインをウリにしている他の鮨屋の経営者が「本当は鮨にワインは合いません」と私に言っておりました。特に白なんて絶対に合いません。無理して合わせてブルゴーニュか。
でもワインを取るとこの店、特徴がなくなります。合わないと承知で、勧められた赤ワインをデキャンタで頼んで、簡単に3万円を突破しました。私は接待されない限りもう行かないでしょう。

すし処 ととや
おっと好きな鮨屋を忘れていました。スキンヘッドの主人は見た目と違って怖くありません。
赤酢の酢飯、湯引いてから浸けこんだヅケ、旬の殻トリ(殻付きのトリガイ)が特におススメです。
昼夜ディープな一人常連客がたむろしているように、接待や多人数で利用する店ではありません。夜は2万数千円でしょうか。
ツマミは鮨タネが主体です。

すし おおの
ツマミ主体の店でしょうか。握りになったらお任せではなく「お好み」となります。
ツマミは種類も豊富でまずまずながら(毛蟹は勘弁してほしい)、酢飯は甘めで握りは形含めてあまりよくありません。
タネ質もそれほどではないか。でも2万円しないので、それほど文句は言えません。
江戸前に拘らない人には良いかもしれません。

久兵衛
最も有名な鮨屋を忘れていました。昼夜買い物客や観光客も多く混んでいます。未だに「田崎真珠」と提携して客を取っているのでしょうか。
ツマミや握りはコースになっているので明朗会計です。数いる職人はトークにも力を入れているようで、年配や女性の一見客でもゆっくり楽しめるでしょう。夜なら15000円から25000円の予算です。
しかし、有名な割にまったくツマミや握りに特徴がありません。タネなどセントラルキッチン化してしまったという情報も漏れ聞きました。
マスコミで店主として露出している今田親子、実はすでに経営権を他に渡してしまって、単なる「雇われ店長」みたいなものだと同業者から聞いております。

ほかけ
三越再開発で店が閉店してしまいました。どこかへ移転したのでしょうか。
価格の割に(2万円以下)、タネ質も悪くはなかった。再訪していた鮨屋だっただけに残念です。

(おわり)

2007年11月06日

銀座の鮨屋 短評編 2

すし 椿
あまり評名の通っていない寿司屋に居た人を雇われ主人として抜擢したお店。カウンターが2か所に配置されている結構大箱な接待に向いている寿司屋であります。なぜか19時頃から、「女将」と称する人が出没し客にあいさつ回りをしていた場面に何回も遭遇しました。普通の鮨屋では見られない光景です。
この店も自家製カラスミ含めてツマミが豊富。次から次へと出てくるツマミに合わせて飲み続けると、それだけでお腹が一杯になる危険があります。
鮨タネはどちらかというと海鮮系に近いかも。種類は豊富であります。
酢飯はやや甘く、江戸前至上主義を唱える鮨通の評価は厳しいのではないか。
結構支払いも高く、好きな太巻きをオミヤにすると3万円を超えるでしょう。

鮨 青空(はるたか)
「すきやばし 次郎」で二郎さん、長男の次の3番手だった人が昨年独立しました。修業店の悪い点を修正、少ない良い点を継承したおススメ鮨屋です。
あの二郎さんや長男の威圧感を封印、ツマミにアン肝など酒肴も用意するなど「次郎」では考えられない営業方針。勿論酒飲みにも寛容で、2時間は粘れます。タネの仕事や酢飯も「次郎」と大差なく、支払は半額近い2万数千円ですから驚きです。
ではなぜ「次郎」のやり方を大きく修正したのか。主人はあのやり方(態度のデカさと客せかしに破格の高額請求営業)ではやっていけないと自覚しているからでしょう。

奈可田
銀座 奈可久、六本木 奈可久の修業元。元祖「氷柱」でしょうか。
ガラス戸はイマイチですが、内装はいかにも高額鮨屋といった感じ。
年配の常連が多いのではないか。主人を含めて職人や女性スタッフの数も多く、接待に向いているというか、接待専門に近い鮨屋であります。
極上な質ではないがまずまずのタネ。決してタネ数は多い店ではありません。
その日によって、もしくは職人によって支払額はかなりばらつきます。
ツマミ、握りで昼で2万円〜3万円弱、夜は太巻きのオミヤを入れて3万円を超えました。

きよ田
伝説の雇われ職人、藤本繁造氏や、魚嫌いで自己流ながらこの店で雇われ主人をしていたのでなぜか過大評価されている新津武昭氏などを輩出した銀座の高額鮨屋。政財界のお偉方のサロンとしても有名だったそうです。
新津氏引退の後店じまいしましたが、マグロの仲卸の仲介で柏の寿司屋が暖簾を引き継ぎました。しばらくは「新きよ田」としていたのですが、昨年か一昨年、満を持して「きよ田」に戻しております。
勿論今つけ場で握っている主人は柏の寿司屋の元主人のはずです。
タネ質、特にマグロの質を誇っている鮨屋ですが残念ながらタネ数は非常に少ない。年配や小食な方でない限りツマミ、握りと食べて満腹になるかどうか。
自腹でない政財界のオジイちゃん達のサロンだった意味がわかります。
エビスと日本酒を飲んで、3万5千円。一応、紹介性のようです。

GINZA 鮨一
1階入り口のインターホンを押してからでないと入れない隠れ家的な鮨屋。
創作系のオツマミが多いので、正統江戸前とは言えないでしょう。職人の一人は札幌の「すし善」出身と聞きました。
カニクリームコロッケ、ホースラディッシュ(山わさびと言っている)など変わったものが出てきます。樋長から仕入れているという鮪の質はまずまずながら、他のタネ質はそう高いとは思えません。
昼夜とも値段を開示したコースがあるので支払はお任せやお好みを頼まない限り明朗です。
予算は昼で1〜1.5万円、夜は2〜2.5万円でしょうか。トビコの入った太巻きはあまりおススメできません。

やまいち
茨城県ひたちなか市(旧那珂湊)にあった照鮨さんが銀座に進出。
昼は前日までの予約のみ開業で、握り主体で1万5千円。夜はツマミや焼き物付きで2万円コースと一応明朗。
赤酢に黒酢を使っていると思われる酢飯は特徴的。タネ質は中の上くらいか。
煮切り、ツメ、炒り酒と3種を握りに使用しているのも面白い。
いやこの店の一番の特徴は、茨木訛りの主人のトークであります。乗ってくれば爆笑劇場に早変わり。
純粋に鮨を楽しむ店ではないかもしれません。

(つづく)

2007年11月05日

銀座の鮨屋 短評編

読者の方から銀座の有名鮨屋などの予算や特徴といった簡単な情報をアップしてくれないかとの依頼がありました。
銀座という地番だけでスシ屋は600とも700あるとも言われているとおり、私もその多くを訪問しているわけではないのですが、人気店や過大評価店など話のタネになりそうなお店を3回にわたって思いつくまま並べてみることにします。

鮨 くわ野
銀座の金春通り8丁目、鮨屋の激戦区にあるわずか8席の小さな鮨屋です。
キャパが小さいので一人客の予約は受け入れていないと思います。
握りタネと重ならないツマミの豊富さもさることながら、仕事もしっかりしており、肝心の握りも酢飯とタネのバランス悪くなく友里気に入りの鮨屋の一つです。酒飲みもかなり粘れて支払は2万数千円。
一人客を取らない営業姿勢が唯一の欠点でありますが、偶数客ならほとんどの方が満足されると考えます。

銀座 奈可久
泰明小学校近くから夏にこの8丁目、金春通りに移転してきました。
奈可田の流れでカウンターにはお約束の氷柱があります。
移転して見栄えのよい高級タネをツマミとして用意するようになりましたが、煮物など江戸前仕事が美味しい鮨屋。特に蛸の桜煮はおススメです。
主人も謙虚。
オミヤの太巻きもなかなかで、ツマンで飲んで握りを食べてオミヤを頼んで2万数千円です。同じく友里のおススメです。

銀座 小笹寿し
タネ札に書かれたタネ数の多さに驚きです。30くらい常時揃えているのではないでしょうか。
タネ質、仕事も上の部類で美味しい鮨屋。主人も威圧感ありません。
ツマンで飲んで食べて2万5千円前後とちょっと高めですが銀座の中ではおススメの鮨屋の1店です。

すきやばし 次郎
ご存知、仕掛け人に「日本一」、「天才」と祭り上げられて勘違いしてしまった傲岸不遜な主人のお店。
確かにタネ質、仕事と悪くはありませんが、昼で3万円弱(30分弱)、夜に2〜3の鮨タネとかぶるツマミを食べて4万円前後(1時間もたず)とその破格の請求額(特に時間単価)から考えると当然というか、あまりに高すぎ、CP悪すぎ。
この店以上のタネ質の鮨屋も珍しくなくなった現在、わざわざ卑屈になってまで訪問するような鮨屋ではありません。

さわ田
中野坂上から移転してきて最初は銀座の客に戸惑ったようです。やめていた昼営業も再開し、握りだけのコースも設定してきました。
タネ質は最上の部類、ツマミだけでも10種以上でるなどそのスタイルは酒飲み向き。お酒が弱いマスヒロさんや過食のオコチャマがお茶だけでこれだけのツマミを食べるのは無理があると思うのですが、ツマミに比べて握りはそれほど傑出しておりません。要はタネ質重視の鮨屋。ツマンで飲んで食べて2時間半以上粘れて支払は3万5千円前後でしょう。
今でも夜の時間制2回転営業、満員なんでしょうか。

鮨 水谷
海鮮系寿司屋がお好きなJ.C.オカザワにはまったく理解できない鮨屋。特徴のない緩い酢飯を食べ続けた人には、ここの酢飯は刺激が強すぎるようです。
タネ質も上々、マグロは出身の「次郎」より卸から上の部位を仕入れられるようになったとも同業者から漏れ聞きました。
変に大味なウニが疑問でありますが、あとのタネは仕事も含めて充分上質。勿論、主張する酢飯と〆物やマグロの相性も良い。
昼は握りにぬる燗少々で2万円弱、夜にツマミを頼むと3万円前後の支払です。

(つづく)

2007年11月03日

「店評価ブログ」を更新しました

食品の偽装事件の発覚が止まらないようです。
牛乳、ホワイトチョコレート、牛肉にはじまり、比内地鶏、あんこ餅、和菓子や惣菜と、産地や中身、そして賞味期限や消費期限の偽装問題が大きく取り上げられています。
しかし、あの吉兆グループまで摘発されるとは驚きました。グループ内では京都や高麗橋、東京と比べてメジャーではないと思いますが、吉兆ブランドに変わりはありませんからね。
しかしその中でも驚いたのが、問題のお菓子、完全下請製品けなんですね。ホテルブランドのクッキーや缶詰とまったく同じ構図であるのをはじめて知りました。確かに料亭や料理店の厨房でデパートなどへおろす販売品を造れるはずがなく、どこかセントラルキッチンのような形でやっているとは思っておりましたけど。

「店評価ブログ」に、昨年秋リニューアルした六本木の寿司屋「兼定」と、イタリアンの「ダル・マテリアーレ」を追加しました。お暇な時にお立ち寄りください。

2007年11月02日

特定の店を宣伝し過ぎだ、マスヒロさん

友里のネタ元である「おとなの週末」の「山本益博の食べ歩き手帳」。毎月かかさず購入して読んでいるのですが、毎回同じような店ばかりを取り上げているようでまったく新鮮味がありません。
マスヒロさんと親密だと思われる店、たとえば「キャンドル」、「パッソ ア パッソ」、「次郎」など毎回登場しているような印象をうけていたので、別に暇だったわけではないですが半年前まで遡って登場した店をチェックしました。
意外だったというか上記の常連店、毎月は登場していませんでした。
半年、つまり6回の掲載機会での集計での掲載回数は、
キャンドル(洋食?):2  レ・セゾン(フレンチ):2  青柳(和食):2
パッソ ア パッソ(イタリアン):2  吉遊(蕎麦):2
ミッシェル・トロワグロ:2  カランドリーノ(イタリアン):2
福臨門(中国 東京と名古屋を一くくり):2
と3回以上の店はありませんでした。
実にうまくお気に入りの店を振り分けているのがわかります。
しかし「食べ歩き手帳」といっても原稿料貰って公開しているわけですから、本来ならば「公平感」、「透明性」が必要、自分になびく店を3割3分の確率で取り上げて店宣伝していいものなのか。毎回10店前後の掲載で、半分近くがお気に入りの店というのはいかがなものか。
「先生」と崇めてくれる従順な店への訪問が多くて「料理評論家」と自称していいものなのか。
「キャンドル」と「吉遊」を除いて他の店は星予想をしてミシュラン側に圧力をかけようとしているように感じます。普通の舌を持っている人ならマスヒロさんの評価を鵜呑みにするとは思えませんが、ミシュラン調査員は経験や実力がなさそうだと業界から漏れ聞いていますから、結構マスヒロさんの推奨を素直に受け入れているかもしれません。
2ヶ月遅れて3割3分の確率で常連店が登場するこの「食べ歩き手帳」、私のように突っ込みネタを探すような人以外に毎月期待して待っているような読者がいるのか疑問です。